新規プロジェクトの作成

.NET API のカスタマイズでは、BricsCADにより高度な処理を実装することができます。
高度な処理を実装可能なため、使用する Visual Basic や Visual C# などのプログラム言語は習得するには難しいものにはなります。しかし、.NET Framework を使用したアプリケーション関連の書籍や資料はたくさんありますので、入りやすく、 問題がある場合も解決しやすいと思われます。
ここでは、一番最初の入門編として、BricsCAD .NET API の Visual Basic での新規プロジェクトの作成方法について紹介します。

開発環境の準備


開発環境としては、Visual Basic が必要になります。
Visual Basic は Microsoft より販売されており、Visual Studio という商品に同梱されています。
.NET API を作成できるものであれば、バージョンは問いませんが、BricsCAD V16では .NET Framework Version 4.5.1、 BricsCAD V15 は .NET Framework Version 4.0 以降の開発ができるバージョンとなります。
ただし、お使いOSによっては .NET Framework Version4 の該当バージョンが入っていない場合もありますので、 その場合は以下よりダウンロードすることができます。
実際のメニューのカスタマイズ例については以下を参照してください。
>>  .NET Framework ダウンロード

デベロッパー様やパワーユーザー様の場合は、Visual Studio をすでにお持ちの場合もありますが、これから始めようとされている方の場合は、新規にVisual Studio を購入することになります。

無料版の Visual Studio でも .NET API のカスタムモジュールは作成することができますので、まずはそちらからお試しください。
無料版の Visual Studio は以下よりダウンロードすることができます。
>>  Visual Studio Express

プロジェクトの作成~カスタムコマンドの実行


1.新規プロジェクト作成
  • Visual Studio EXpress2013を起動する。


    スタートページより [開始]-[新しいプロジェクト...]をクリックする。


    左側より [インストール済み]-[テンプレート]-[Visual Basic]-[ストア アプリ]-[Windows アプリ]を選択し、中央のリストより [クラス ライブラリ (Windows)] を選択する。
    選択後、プロジェクトの名前を入力する。ここでは プロジェクト名[Test01] とする。
    入力後、[OK]ボタンをクリックする。


    プロジェクトのプロパティを開く。
    以下は、ソリューション エクスプローラのプロジェクトの部分でマウス右クリックをし、ポップアップメニューからプロパティを表示する方法です。


    左側の[ライブラリ]をクリックし、ターゲット欄の[変更(G)...]ボタンをクリックする。


    ターゲットを [.NET Framework 4] に変更し、[OK]ボタンをクリックする。




    左側の[コンパイル]をクリックし、[構成(C):)] を [Release] 、[プラットフォーム(M):)] を [Any CPU] に設定する。


    左側の[参照]をクリックし、[参照パス(P)...)]ボタンをクリックし、BricsCAD のインストールフォルダを参照パスとして追加する。


    [追加(A)...]ボタン→[参照(B)...]をクリックし、BricsCADのインストールフォルダより TD_Mgd.dll と BrxMgd.dll を選択する。




    各ファイルを選択し、プロパティ画面から[ローカル コピー]項目の設定を [False] にする。






  •  
2.コマンドの作成
  • 必要なアセンブリの宣言を記述する。
    下記の記述例は、代表的な BricsCADのアセンブリの宣言です。
    必要に応じて、Imports すべきものを追加してください。


    コマンド名[TestCommand01] を宣言する。
    コマンドの宣言は<CommandMethod()>関数で行なう。
    以下の場合は、コマンド名とコマンド実行モードを指定した使い方です。
    続けて、処理部分のメソッドを宣言し、メソッドの処理内部から、実行する処理プログラムを実装していく。
    以下の例では、アラートを表示するプログラム。



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3.ビルド、モジュール生成
  • メニュー[ビルド(B)]-[ソリューションのビルド]または[ソリューションのリビルド]を実行する。
    エラーがなければ、プロジェクト保存フォルダ下のbin\Releaseフォルダに生成される。



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4.カスタムコマンドの実行
  • BricsCADを起動し、メニュー[ツール(T)]-[アプリケーションのロード(N)...]を実行する。


    [追加...]ボタンをクリックし、ファイル選択ダイアログより生成した .NET API の実行モジュールを選択する。


    [ロード]ボタンをクリックし、モジュールをロードする。


    コマンドラインにコマンド名[TestCommand01]を打ち込み、カスタムコマンドを実行する。

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